1/1破 「ねぇパパ?パパはなんで泣いているの?」 父が泣いていた。 父の泣いた顔をみたのは、初めてだった。 父は涙を拭って、か弱い声で言った。 「パパのお姉さんがね、死んじゃったんだ。」 まだ小さい私には、世界に不可能があるだなんてとても思えなくって… 「それは悲しいの?」 そう聞く事しかできなかった。 死ぬなんて、いくらでも修正の効く事だとばかり思っていた。 そんな私が大きくなって、物事が分かる様になって、子供も二人出来て… 両親に孫二人を見せて、母は早々と死んでしまった…。 一人になった父と一緒に暮らす道を選んで、夫には悪いことをしたかもしれないけれど。 大人になった私は色々と知った。 伯母の死の真相も…、 世の中には知らないほうがいい事もある。 私は子供たちに、それを見せたくないわ。 だから汚いものすべて、この純潔の手で隠してあげましょう。 私は子供たちに、幸せになってほしいの。 だから綺麗なものすべて、この私が与え続けましょう。 どうか、 どうか、私の子供たちが幸せになれますように。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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