1/1破
人類は皆平等であると。
ならば、私は人では無いのだろう。
人々は謳う。
我らは皆平等であると。
ならば、皆等しく裁かれるべきなのだろう。
そこに寝転ぶ痩せた男も、
そこに伏せる身籠った女も、
今降ってきた少年も、
捨てられた少女も、
皆、裁かれるべき人間なのだろう。
どんなに私を貶めても構わない。
もう見上げはしない。
自分の都合で世界を回そうとした大人達を、私は決して許しはしない。
私が人であった時代を、私は決して許しはしない。
大人は謳う。
なんの曇りも無い顔で、
喉を焦がす様なバスより低く、
私は、私に出会った人間を誰も許しはしない。
私は、私を知っている人間を誰も許しはしない。
ただ生きていただけなのに。
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