後天性情景、
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緑色の閃光が弾けた。
赤い流星が飛び散った。
世の中は白銀だった。
何も知らない貴方たちは私の気持ちを知る事なんて出来ない。

「こんにちはレディ」

猫は私に言った。

この森を抜ければ私は新しい答えを導きだせる。
逃げる事に陶酔していた。
この森を抜ければやっと私は救われると、私は自己暗示をかけた。

「愛してるよ」

森の木々を縫って音が響いた。
私がほしいのは言葉なのに。
中身の無い母音と子音の単調な組合せ、そんなものいらないのに。

「愛してるよ」

そんなものは言葉なんて言わないの。
あなたの語る愛なんて氷よりも冷たい。

「愛してるよ」

私は本当に愛してほしいのに、
もう今となっては言葉なんていらないのに
唯…その腕に抱かれたいだけなのに。


「こんばんはレディ」

狼が私を唆そうと声をかけてきた。
私が立ち止まると、狼は私を舐め回し、噛んだ。


「愛してるよ」


どこの誰だって私に同じスペルを唱える。





私は逃げる事しかできなかった。



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