1/1頁 赤い流星が飛び散った。 世の中は白銀だった。 何も知らない貴方たちは私の気持ちを知る事なんて出来ない。 「こんにちはレディ」 猫は私に言った。 この森を抜ければ私は新しい答えを導きだせる。 逃げる事に陶酔していた。 この森を抜ければやっと私は救われると、私は自己暗示をかけた。 「愛してるよ」 森の木々を縫って音が響いた。 私がほしいのは言葉なのに。 中身の無い母音と子音の単調な組合せ、そんなものいらないのに。 「愛してるよ」 そんなものは言葉なんて言わないの。 あなたの語る愛なんて氷よりも冷たい。 「愛してるよ」 私は本当に愛してほしいのに、 もう今となっては言葉なんていらないのに 唯…その腕に抱かれたいだけなのに。 「こんばんはレディ」 狼が私を唆そうと声をかけてきた。 私が立ち止まると、狼は私を舐め回し、噛んだ。 「愛してるよ」 どこの誰だって私に同じスペルを唱える。 私は逃げる事しかできなかった。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
[編集] |