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恋愛はひとりじゃできない(獄寺)
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「今日は俺、早く帰ってこれると思うから。」

「…うん。」

「一緒に飯でも喰いにいかねぇか?」

「うん!楽しみにしてる♪」

「…行って来る。」

「いってらっしゃい。」



私たちはいつものように別れの口付けを交わした。



…その時はまだ、未来の事なんて分からなかったから。







だけど隼人は、夜になっても次の日になってもなかなか帰ってこない。

能天気なあたしでも、

さすがにおかしいと思い始めていた頃だった。



彼が消息を絶ってから…一日半。



ツナがあたしの家を訪れた。



ツナの後ろには山本君と京子のお兄さんが黒い背広で立っていた。





なんでか分からないけれど、

嫌な予感が、したんだ。

黒は不吉な色。

すなわち…死の象徴。





「獄寺君が俺なんかを庇って…そのまま…。」





あぁ

彼は自分の大切な人を

自らの命を投げ出して守ったのか。

隼人らしい、な…





「本当に俺…どうしたら…!」



「泣かないで、ツナ」

「でも…!!」



「隼人はツナにそんな顔をさせるために…こうしたんじゃないよ…?」







闇に沈む世界で



明日の保障なんてないけれど



人々はその明日の為に必死で生きていた。





私は1人の女…



明日が見えない世界の中で



それでもあなたを愛した馬鹿な女なの。





「ねぇ………」



   隼人、




   恋愛はひとりじゃできない


                                                           


(愛してる)(君だけを永遠に)(ずっと…)

(2008,)再アップ


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